#019 おとこらしさ PART2
自己紹介などでもすでに触れているとおり、いずみ、9月から@おんなのこで働いてます。
今の職場は、従業員が総計6名の小さな会社です。仕事自体もさることながら、合間合間のおしゃべりがあまりに楽しくって、仕事の手を止めてしまうこともしばしば…(^^;;)。でも、明日からいよいよ、本格的なプログラミング作業のはじまりです。気合入れなおしてとりかからなくっちゃ(^^)。
さて、一方、8月限りで辞めた、前の会社。まだちょっと残務が残ってるとゆーことで、先週の土曜日、遊びがてら、出かけてきました。で、いずみ、社長、たまたま所用で来てた本来は休みのはずのバイトのKくん、の3人で、飲みに行きました。んで、終電に間に合わず、結局朝まで会社で、とゆーお決まりのコースになってしまった、とゆーのは、「にっき」に書いたとおりです(^^;;)。
今回のお話は、そのときのこと…
※なお、参考資料として(^^;;)、以下をお読みいただく前に、Kくんが登場する2つの文章=これとこれ、まだお読みでない方は、ぜひぜひお読みください(^^)。
いずみは、いつもの調子で愛用のLibちゃん(^^)を開き、2人にここのコンテンツを見せびらかし(^^;;)。社長はまたまたいつもの調子で「相変わらず、オトコにしか見えん」などと毒づきます(まぁ事実だからしょーがない(;_;))。KくんはKくんで、いつもどおりにこやかに、いずみと社長のやりとりを聞いてます(^^)。
しかし…話題が、プロレスに及んだとき。
いずみとKくん、このちょうど1週間前に、プロレス観に行きました(ここにレポもあります)。とーぜん、「先週はおもしろかったよねー(^^)」と、レポを見せながら話しはじめたのですが…。
社長が、とーとつに、Kくんに話を振ったのです。
おい、Kくん、何か思ったことがあったんだろ?
???なんだろ???
するとKくんが、ひと呼吸おいて、躊躇するよーな表情を見せながら、口を開きました。
…いや、××さん、おんなのかっこしてくるとは思わなかったので…
「………ぇっ?」
いずみは、あまりに予想もしていなかったKくんのセリフに、大いにうろたえてしまいました。
Kくんは、前の職場のアルバイトの中で、ただ1人、いずみの「真実」(^^;;)を知っているひとです。もちろん、前の職場を辞めた理由、どころか、辞めることを決意するに至った経緯をリアルタイムで知っています。
ですから、いずみとしても心おきなく、@おんなのこで「デート」(^^;;)できる、みたいな感じで、すっごくリラックスなキブンで出かけたのですが…。
なぜ?なぜなの???
追い撃ちをかけるよーに、Kくん。
…はじめ新宿駅のホームで待ち合わせしたとき、かなり驚いちゃって、
落ち着くまでけっこうたいへんだったんですよ…(^^;;)
そ、そんな…!!!!(;_;)(;_;)
そのとき、つまりホームで会ったときは、ぜんぜんそんなそぶりをみせなかったKくんだったのに…
ちょっと混乱しかけちゃったいずみをよそに、社長。
…なんでそんなこと考えるのか、わからん(笑)
そうです。そうなんです。社長といずみ、意見が一致することが滅多になかったのですが(^^;;)、このときばかりは、完全に一致(^^;;)。
まぁ、考えるところがあったんでしょ…(笑)
…こりゃ、社長の「幕切れサイン」かなぁ(^^;;)。
とゆーことで、この件はナゾのまま、話題は次に移っていきました…
しかし、いずみはどーにも、この件がひっかかっていたのです。
実は、プロレスを観に行ったさらに1週前の金曜日、いずみはKくんと飲みに行く約束をしていました。ふだんは金曜も非番の(^^;;)Kくんですが、この日は臨時に働いてたのです。
はじめ、いずみは前の職場に直接向かい、そこでKくんと落ちあう予定でした。とゆーことは、もちろん、今の会社からいったん帰宅したあと、@おとこのこになって飲みに行く、とゆー段取りになるはずだったわけです。しかしいずみの仕事が長引いてしまったので、モードチェンジの時間がなくなってしまい(^^;;)、そのまま、前の職場に電話してみたのです。「今、会社出たばっかりなんだけど…どうする?」
するとKくん、「うーーーん……………ちょっと体調よくないんですけどね…」
うーむ、いずみもよくないのだった(^^;;)。とゆーことなので、いずみは次週のプロレスを提案。すると今度は、「あぁ、そうしましょう(^^)」と快いおっけーがもらえたんです(^^)。
そんな経緯があったので、なおさら、いずみのアタマの中はぐるんぐるんしました。
「じゃ、やっぱり、Kくんは、いずみ@おんなのこはキライなの????」
でも、そんないずみも、C2H5OHとかゆー薬物のちからには勝てず(爆笑)、よっぱらって、そんなことはじきに忘れてしまいました…(^^;;)。
そして翌朝、もとい翌昼(^^;;)。
社長はすでに用事で出てしまい、旧職場にはいずみとKくんの2人。
「…そうだ、昨日のことを、もう一度聞いてみなければ…」いずみは思い出しました。
さっそく「おひる食べよ(^^)」とゆーことで(^^;;)、近くの牛丼屋(いつもこればっか(^^;;))に行き、質問です。「あのさぁ、土曜日の件だけど…」
あぁ。…………
どーして、@おとこのこだと思ったの?
いや、特に理由はないんですけど…。
…でも、もしそうなら、なんで今は@おとこのこなんですか?
………(^^;;;;;;)←絶句
だって、そーゆーのがまずいから、辞めたんでしょうがここをっ!(^^;;)いくらなんでも、そんな不義理はできないよっ!(^^;;)
あっ、そっか…………
うーん、なんだか煮え切りません…(;_;)。
えーい、核心をぶつけてみるかっ(^^;;)。
もしかして、@おんなのこなあたしといっしょにいるの、イヤなの?
…(^^;;)
でも、プロレスの後で飲んだころは、もうぜんぜん平気でしたよ(^^)
返答になってなーい(^^;;)。
でもこのとき、いずみ、はっ!とひらめいたのです!
もしかしてKくん、いずみのこと、買いかぶりすぎてるんじゃないかって…
あの…Kくん、もしかして、いずみのこと、『そーゆー性差みたいなのへのこだわりが少ないひと』だと思ってるんじゃない?
…うん。そう(^^;;)。
!!!!!!!!そ、そうだったんだ!!!!
どうやら、Kくんは、まさにこの文章、それからこの文章を読んで、「いずみはジェンダーフリーなひと」=「じぶんらしさを大切にしてて、オトコとかオンナとかにはこだわらないひと」だ、と思っていたようです。だから、すでに旧知の仲の2人のデート(^^;;)、以前のままの「見慣れた」かっこで登場するものだ、と無意識に考えてたみたいです。
「ジェンダーフリー」「男女にこだわらない」…とってもいいことだし、いずみもよく「そうありたい!」って思ってます。
しかし、そう思う一方、「@おんなのこでありたい」と思うじぶんもいる。
その衝突が、いまのいずみの実存なんです。
「こだわらない」いずみは、あくまでもじぶんのすべてをさらけ出すことで、じぶんのわるいとこ・よいとこをすべて見てもらって、それをもとに生きてく、努力したうえでリードされても(=生物学的には♂だ、ってバレちゃっても)「それはそれ、でもいずみはいずみ」って胸を張って言える。
「@おんなのこでありたい」いずみは、電車の中で、買物中に、いつも「リードされてるんじゃないか…」ってゆー恐怖感にうち震えてる…。そして、いつも落ち込んでる…。
でもいずみは、そんな2つのじぶんの、どちらも好きだし、どちらもキライだし、どちらにも愛着があるし、どちらにも困惑しています。どっちが「ただしい」とか「いずみらしい」とかじゃなく、そーゆー矛盾自体が「いずみらしさ」なんだと思うんです!
でも、Kくんのその「買いかぶり」、いずみはとっても、うれしかった!(^^)
だって、かつては「いずみはおとこらしい」って言ってたKくんが、「いずみはそーゆーのにこだわってない」って、感じててくれたんだから!KくんはKくんなりに、この「じぇんだー」なるマカフシギなモノを、理解しようとしててくれたんだからっ!(^^)
ひとによっては、「ほら、そういう誤解があるから、カムアウトはよくないのだ」っておっしゃられるかも知れません。しかし、今回の件で、確かにいずみは一瞬、マイナスの「どきっ」を感じちゃったわけですが、でもKくんは、いっしょうけんめい、目の前の「いずみ」とゆー物体を、わかろうとしてくれてるんです!
地球は自分を中心に回ってないんです。ともだちがいて、けんかして、なかなおりして、そーやってみんな、生きているんです!
だからいずみは、Kくんに、心から
Kくん、ありがとっ(^^)
って返答しちゃいました(^^)。
カムアウトしてることで、失うこともある。得られることもある。
でも、いずみのカムアウトで、Kくんが、「じぇんだー」をじぶんなりに考えてくれた。
この事実をかみしめながら、いずみは、これからも「生きていきます」!(^^)
(97/09/24記)
つぎにすすむ
まえにもどる
はじめにもどる