通 番 |
発 駅 | 時刻 | 列 車 | 時刻 | 着 駅 | 制 覇 |
---|---|---|---|---|---|---|
90 | 盛 岡 | 7:27 | 普通 2632D | 7:41 | 上米内 | 上米内 |
91 | 上米内 | 8:33 | 普通 2633D | 8:49 | 盛 岡 | |
92 | 盛 岡 | 9:11 | IGRいわて銀河鉄道 快速 101M | 9:22 | 滝 沢 | 滝 沢 |
93 | 滝 沢 | 10:24 | IGRいわて銀河鉄道 普通 4525M | 11:21 | 斗 米 | 斗 米 |
94 | 斗 米 | 12:21 | IGRいわて銀河鉄道〜青い森鉄道 普通 4527M | 12:47 | 苫米地 | 苫米地 |
95 | 苫米地 | 14:30 | 青い森鉄道 普通 4529M | 14:40 | 八 戸 | |
96 | 八 戸 | 15:09 | 快速 3731D | 15:25 | 三 沢 | |
97 | 三 沢 | 16:13 | 十和田観光電鉄 普通 25レ | 16:22 | 柳 沢 | 三 沢 柳 沢 |
98 | 柳 沢 | 17:07 | 十和田観光電鉄 普通 27レ | 17:25 | 十和田市 | |
99 | 十和田市 | 17:37 | 十和田観光電鉄 普通 32レ | 18:03 | 三 沢 | |
100 | 三 沢 | 18:40 | 普通 579M | 19:54 | 青 森 | |
13日目 小計 | 6駅 | |||||
今日までの累計 | 74駅 |
かけていた目覚ましで6時にきちんと起床。実は昨晩、寝る前にNHKアーカイブス「なぞの転校生」を見てしまい、寝たのは26時半。コンディション的には決してよくないが、なぜか気分的には悪くない。シャワーを浴び、昨晩から冷蔵庫で保存していたSHIPケーキ(チョコレートシフォンにラズベリーソースとホワイトチョコがけいちごが激ウマー!)とホテルのお茶で朝ごはん。7時過ぎに部屋を出て、チェックアウトし駅へ向かった。
朝の盛岡駅は新幹線ホーム以外は閑散としている。乗車する山田線の上米内行は2番線発とのことでさっそくホームにまわるが、発車7分前になってもホームには列車は入線してこないし、ホームにいるのも私とJR職員1人の計2人だけ。そうこうしているうちに山田線の一番列車が到着し、数十人の高校生が吐き出されてきた。これが折り返し上米内行になるわけだ。
さっそく乗り込んでみるが、なぜか中には、明らかにここまで乗ってきた女子高生が6人ほどおしゃべりしている。おしゃべりに夢中で終着を気づいていないというわけでもなさそうだが、結局このコたちは発車1分前に突如降りていった。まだ学校も始まらないから、少しでも暖かいところでおしゃべりを、というちゃっかり計算だったのだろう。
結局車内は2連であわせて20人弱、意外と乗っているなと思いきや、まだまだバリバリ市街地の次駅、上盛岡で大半が下車。車内はあっという間に寂しくなった。景色もすぐに郊外住宅地ぽくなる。次の山岸はいかにも簡易乗降場っぽい雰囲気だがここでなんと残る乗客はみな下車、私の貸切となってしまった(笑)。そりゃそうだよなぁ、終点上米内は浄水場と、あと1km先に団地があるだけ、この時間に向かう人なんていないよなぁ、と勝手に納得しつつ、完全に山の中っぽい景色に変わった車窓を眺めながら定時に終着。わずか3駅でめまぐるしく景色が変わり、朝から刺激満点の小さな旅だった。
山田線はJR旅客区間で唯一残る連査閉塞式を採用しているため、交換可能駅には必ず駅員が常駐している。そして上米内は、「ここまでは盛岡市内交通としての需要がある」ということで折り返し列車も多く、その運転が終了する昼過ぎまでは有人駅になっている。
今乗ってきた列車は、数十人の高校生や通勤客を乗せ、すぐに盛岡まで折り返していった。1人残される私。待合室にたたずんでみたが、ふと出札口を見るとこんな掲示が。
14年4月1日から列車が発車する5分前になりましたら切符等の販売を中止し、列車の信号取り扱い作業に専念する事となりました。列車を遅らせることなく目的地に到着していただくためにご協力をお願いします。なお、切符等は車内でお求めくださいますようお願いいたします。
…「駅員が1人しかいません」というのをユーザ本位で掲示するとこうなるわけだ。
いくら連査閉塞が「タブレットなしで取り扱いできる」からといって、1人というのが事実上ムチャだ、というのがわかる掲示でもある…
などと思索しているうち、8時12分に最初のお客さんが待合室に登場。その後も、駅前にどんどん車が乗りつけられ、人が吐き出されてくる。また中心部に出るおじいちゃん・おばあちゃんもいて、モバイルする私を指差しつつ「インターネットがどうのこうの」という話で盛り上がられてしまった。
この日はきっぷを買っている人が多かった。私服の女子高生たちもみなきっぷを買っている。…しかし冷静に考えると、この次の列車では始業時刻に間に合わないのではなかろうか。もしや上盛岡で降りるのかしら?
折り返しでやってきたのは当然ながら先ほどと同じ編成。この区間を2往復しているわけだ。
さすがに別の車両にして、1ボックス占拠して着席。そしてふと窓を見ると…
透明なガムテープで、窓のすき間がすべて埋められていた。寒いこの地域、寒風が吹き込まないための処置だが、北海道ならもともと二重窓になっていてこういうことをする必要はない。本州だからこその、手のかかるメンテなのである。
20人ほど乗せて出発した列車は、次の浅岸でかなりの乗客を得たが、その次の上盛岡でほとんどの乗客は下車。やはり、この時間に盛岡まで乗るお客さんは少ないということか。
盛岡ではいったん改札を出、専用改札から入りなおす。かつて暫定的に山田線用に使っていた、あまりに「はずれ」「のけもの」的ポジションにあるホームであるが、今はその「はずれ」的ポジションにも「不正乗車防止」という意味を持たされている。
IGR銀河鉄道は民鉄であり、青春18きっぷでは乗車できない。しかし反対側の八戸駅はJRとホームを共用しており、また途中の好摩からはJR花輪線の列車が直接乗り入れてくる。このことにより、もし盛岡でJRと共用ホームだったとすれば、青春18きっぷユーザの中にこの区間をそのまますりぬけて不正乗車する者が出ることは想像に難くない。
ちなみに、東京の新木場駅でりんかい線とJR京葉線が「線路がつながっているにもかかわらず直通運転しない」理由も、既に埼京線と相互乗り入れしている以上、こちらも乗り入れにするとりんかい線部分でまるまる不正乗車されるからだ、とまことしやかに言われている。こちらの方は通勤客がJRのみの定期でまんまと利用してしまいそうで、より重大な問題なのかもしれない。
私は北海道・東日本パスなので、この線にも堂々と無料で乗車できるのだった。
その専用改札に行ってみると、試合に行くと思われる男子高校生と引率の教師がズラッと並んでいた。自然と早足になる私。もちろん、先に座りたいからなのだが、結果としてこれが正解。待っていたのはそれほど多くないセミクロス車だった。もちろん1ボックス確保、701系と同型で1ボックスとは実に幸せである。
その後、件の高校生軍団も乗ってきて若干騒がしくなったとはいえ、全体としてはのんびりしたもの。この時間帯の下りではさもありなん、なのかもしれない。上り列車はかなりの混雑だったようだが。
発車間際になりさらにお客さんが若干乗り込み発車。私のボックスも相席となった。まぁ仕方がないが、しかし厨川でかなりの下車、車内はふたたび静かになった。
ここ、けっこう開けている感じだがなんと村である。人口5万人、日本で最も人口が多い村。
下車しようとしたとき、親切そうな初老の駅員さん、「北海道・東日本パスか…大丈夫ですよ、このきっぷでそのまま降りられますよ。」 さらには次の列車を待つ私に対して「ローソンがあそこにありますよ」とまで丁寧に教えてくれた。そして待合室にそれなりにやってくるお年寄りにもいろいろと親切に応対していた。
しかし前回もそうだったが、お年寄りのみなさん、自動販売機の使い方がわからない、切符の買い方がわからない、果ては行先がわからない、…こういうみなさん、無人駅だと列車の利用のしようがないのではないだろうか。いつものことながら、「弱いものは死ね」というグローバリゼーションの冷酷さを感じずにはいられないのであった。
ここからまたまたIGR銀河鉄道を北上。次の目的地、斗米までずっとIGRだが、やってきたのは青い森鉄道の車。これがまたまたセミクロス車。まるまる空いているところはロング部も含めてなく、クロス部の進行逆方向に座り、初老の男性と相席となった。
さすがに睡眠不足のせいか、その後記憶をしばし失い、気づいたらちょうど斗米に着くところだった。あぶないあぶない。
ここ、降りてみてびっくり、相当インパクトのある駅だった…
思うに、新幹線のために最も構造的に犠牲になったのはここ斗米ではないだろうか。もともと地元の人以外の利用はないから問題はないのかも知れないけど…
そんな小さな駅で、とりあえず下りホームの待合室に陣取り次の電車を待つ。時間がそれなりにあるので、さて、ここで26・27日のライブの練習を…と考えたそのとき、地元のおばあちゃんが待合室に現れた。そしてベンチに座り、暖かい日差しの中キモチよさそうにしはじめた。さすがにこの中で練習はできないだろう、ということで私もおとなしく座り、日差しを浴びながら、音源を聴きつつ歌の確認などをして過ごした。
ここからは県境越えで、事業者も青い森鉄道へと入れ代わる。
やってきたのはIGR車で、さすがにロングだった(笑)。それでももうほとんどガラガラ状態で、これならロングでも無問題。もちろん、ガラガラであることは経営的には大問題なのだが…
県境では寝ていて意識なし^^;;、そして青森県側の最初の大きな街、三戸からは男子高校生がドッと乗り込み、いつもの東北の光景となった。
ここは青森県の小さな村の駅。東北新幹線に邪魔されていない、こぢんまりとした駅だった。
さて、ここの待合室は広い。練習にはもってこいである。次の電車までもまだ1時間以上たっぷりある。
ということでさっそく練習開始したのだが…
ちょうど、「黄昏通信」のスローパートに振りつきで突入し、目線配りのつもりで横をフト見ると…
職員2人が、黙々と
自動券売機のお金を回収していた…
はい、私、生涯の中でもかなり上級の恥ずかしさに見舞われました。笑
どうしよう…このままやめるのも不自然だし…と一瞬悩んだものの、結局1曲最後まで練習。まぁ別に見られて減るものじゃないし、そもそも
ライブをやってる時点で
既に十分恥ずかしい
のであって、まさに「何をいまさら…」の世界なのだった。トホホ。^^;;
そんな恥ずかしさも、職員が車で引き上げたためひと段落(笑)、再び練習に集中し、発車予定の10分前に中断して身支度をしたが、しかしそれから10分後、電車がやってくる気配がまったくない。JRではおなじみの遠隔放送による案内もなく、こんなところで突然に第3セクターの経営の厳しさを思い知らされた。
結局列車は13分遅れで到着。ワンマンなこともあり、何の理由説明もなく、また車中の乗客もほとんどそれを気にすることもなさそうな感じで、「あぁ地方は時間の流れがゆっくりなのだなぁ」と実感。
列車は遅れを取り戻すことなく、ちょうど10分走って八戸に着いた。
八戸からは再びJRだが、ダイヤの関係上、701系ではなく、大湊行の気動車快速、しもきた号に乗る。今日ここまでで同型車にさんざん乗ってきたのだが、純正701系に乗れないとなぜか不満という意味不明な贅沢状態な私。
2連のキハ100系はまだそれほど混んではいなかったが、新幹線からの乗り換えがそれなりにあるのではないか、と読み、足早に乗り込み2両めの4人ボックスを確保した。その後八戸線から高校生が若干乗り換えてきて、そして新幹線から予想通り多くの乗客を得、ボックスシートは4名満席で窮屈な状態。まぁどうせ16分しか乗らないのだからそれも已む無しか。
しかしキハ100系はものすごい走りだ。ちと妙な振動で乗り心地がよろしくない。
さすがに混んでいてすぐ降りるということで眠くならなかったのだが、いざ三沢に近づくと、左手に不穏な構造(ってなんだよ)が。古牧温泉の建物の横に、何か死んでそうな側線が多数ある。これは位置的に言って、十和田観光電鉄の貨物線の跡?
でもこの位置からどうやって十鉄につながるというの??
さて、三沢で降りていよいよリベンジだ。疲れた脳で誤った判断をした結果、目の前にしつつみすみす逃してしまった十鉄の駅を制覇である。
正直、感嘆した。まさに「かつての栄光のターミナル」。相当鄙びている堂々とした建物に、学生や買い物客がひっきりなしに出入りしている光景は、他では見られないものではないだろうか。まだまったく乗車していないにもかかわらず、「ずっとこのままでいてほしい」、と強く思った。
そんな十鉄は、やはり観光鉄道仕様と言うべきか、発車時刻の前まで改札を開けない。上り電車が到着し、下車客もみな降りたのにまだ開かない。きっぷを買い、今か今かと待ち構え、駅員に一度「まだですよ」とたしなめられ(^^;;)、あげく5分前にようやく入場。きっぷへは「安全性」なる命題とは無縁な、昔なつかしい古典的入鋏でまたまた感動。
乗り込んだ電車は2連で、あからさまに東急のお古。ロングシートだけれどとりあえず最前右側に陣取った。
車内には帰宅の高校生が多数だが、買い物客の姿も多く、 この鉄道がいまや生活路線として利用されていることがよくわかる。
定刻に発車した列車だが、これがもう凄く揺れる。こりゃ、北陸鉄道レベルで保線ができていないのか、とややがっかりしつつ、先ほど東北本線側から眺めた古牧温泉の、ほとんど庭の中とでも言うべきところをガタピシと進んでいく。そしてそこから抜けようとしたところで…
あ!側線だ!!!
これがまさに、先ほど見かけた「不自然な側線群」が、十鉄に合流するところなのだろう。なるほど、こうやって、国鉄と貨物のやりとりをしていたのだ、と想像は膨らむ。
そしてこの側線と合流した後、なぜか線路の状態が劇的によくなった。それこそ大手私鉄並みによくなった。景色も開け、電車は急激にスピードを上げ、ほどなく柳沢に到着した。
「柳沢」と書いて「やなぎざわ」と濁って読む。ちなみに東京にある「西武柳沢」は「やぎさわ」で、どちらも「すぐ連想する読み」ではなかったりする。
この駅で下車したのは私だけだった。一方、待合室にはかなりかわいい(一般論)女子高生1人と、やや挙動不審気味な(自分のことを棚に上げてそう言うな>じぶん)中学生くらいの男子1人。女子高生は男子をロコツに避けているような感じだった。
この後、上り電車がやってきて、待合室の2人は乗り込んでいった。怪しげな男子はなぜか携帯で上り電車を撮影し、あわてて飛び乗っていたので、多分鉄だと思われる。
…しかしこの妙な構造の待合室、さすがにこの時期この地域この時刻では寒い。というかまさに寒風吹きすさんでる感じ。もちろん、これも「十鉄の味」ということで十分納得できるものではある。
それでもじっと待っていると、まだ電車まで25分もあるというのに、おばちゃんが1人やってきて待合室に腰掛けた。もちろん寒さは気になっていないよう。それにしてもお年を召した方はみな、「汽車の時刻」には神経質なのかもしれない。
柳沢からは一応完乗しておこう、ということで、再び下り電車に乗った。車内には女子高生が多数いて、こんなところからこんな物体が乗ってきた、ということでか、いっせいに注がれる不審がっていそうな視線。笑
途中の七百は交換駅で車庫もあり、塗装がはげまくっているお座敷ボロ車両や電気機関車などもあった。
その後も比較的単調な景色の中を進み、やがて大きな敷地のダイエーが見えたところで終点、十和田市。
十鉄の終点駅十和田市は、かつては広い構内とともに、やはり十和田湖への観光ターミナル駅として在ったが、今ではダイエーの真横に移設されている。
実はこのとき、どたばたしていた。いったん改札を出てすぐ折り返そうと券売機に向かったのだが財布をひっくり返してしまい、小銭を床に散らばせてしまった。と、「おねえさん、あそこにも落ちてますよ」と地元のみなさんが拾ってくださった。親切なみなさまに感謝感激。やはり十鉄はユーザも含めてすばらしい鉄道だった。
ここからは今日の宿泊地、青森へと向かう。
当然ながら乗車するのは今のと同じ編成。乗客はやはり高校生が多く、この鉄道が上下両方向に高校生ユーザを持っていることがわかる。
春分とはいえ、もうこの時間ではさすがに暗くなってきた。柳沢を出た後、運転席後ろにがっついて、貨物側線分岐点を撮影しようとしたがあっさり失敗。^^;;
ふたたび電車は状態の悪い路盤に入り、スピードを落としてガタピシ揺れながら三沢に到着した。
なお後日調べたところ、この区間は地盤自体ががとても軟弱で、徐行も已む無しといったところのようだ。よく調べもせず「保線が悪い」かのような印象を当初持ってしまい、申し訳なく感じている。
三沢駅ではJRの待合室に入り、売店でパンを購入して小腹を満たしつつモバイル。そして本日の最終ランナー、今度こそ正真正銘の本家本元701系に乗車。さすがに達成感と疲労の中、速攻で眠りに落ちてしまい、気づいたら青森駅に到着していた。あわてて下車し、いつもの改札口に向かう。
青森に来たら、結局泊まるのはいつもここ、青森ねぶた現地闘争本部なのである。本部長に車で出迎えていただき、到着するや否やいつもの上げ膳据え膳で歓待していただく。この4年間でもう何回お世話になったか、まじめに数え切れない状態である。スミマセヌ…m(__)m
摘 要 | 支出金額 |
---|---|
北海道・東日本パス | 2000 |
十和田観光電鉄 三沢→柳沢 | 220 |
十和田観光電鉄 柳沢→十和田市 | 380 |
十和田観光電鉄 三沢→柳沢 | 570 |
セサミチーズパン | 100 |
酒代 | 1264 |
今日の小計 | 4534 |
今日までの本プロジェクト累計 | 103060 |
今日までの総プロジェクト累計 | 313354 |
ここでいう支出では、前売りの乗車券類の購入など、 本旅行中で後日行使するきっぷの購入は計上しません。そのかわり、 前もって買っておいたきっぷの行使は計上します。また、青春18きっぷ等の「複数人日分乗り放題となるきっぷ」については、1人日分の値段を計上します。割り切れない場合は、1円未満の端数分を初回行使分に上乗せします。