#002 冬木vs飛鳥戦


 今回は、日本マット界初の「男女シングルマッチ」だった、冬木vs飛鳥戦について、いずみの思うところを書いていきたいと思います。
 長文で、前半はプロレスファンじゃないとつらい、後半はgenderについてよく考えないとつらい、とゆー、誰が読んでも読みにくい文章になっちゃいましたけど(^^;;)、どーかおつきあいのほど…(^^;;)。



 冬木弘道vsライオネス飛鳥。

 冬木は、国際プロレス(大昔、TBSで中継してた。ラッシャー木村の金網デスマッチで有名。もち、この団体とは直接の関係はない(笑))でデビューし、国プロ崩壊後全日入り、天龍同盟の1員として、今をときめく川田利明と「フットルース」とゆータッグチームで活躍しました。その後天龍とともに新興団体SWSに移籍、同団体解散後は天龍が興したWARで活躍、昨年末に離脱して独立プロモーション「冬木軍」を設立。リング上にパンティや生卵攻撃を持ち込んだり、女子高生エスコートギャルをはべらせ、抽選でぬぎたてルーズソックスのプレゼントをしたり(笑)、冬木自身は「理不尽節」と称されるたくさんの「口撃」を吹きまくったり、と、これまでの日本のプロレスにはなかったたくさんの小仕掛けをしてくれてきました(^^;;)。

 対するライオネス飛鳥は、言わずもがなの、クラッシュギャルズです。長与千種とのコンビで、ダンプ松本率いる極悪同盟とともに、女子プロ黄金時代を築きました。しばらく引退していた後、フリーとして復活、現在はLLPW・FMW・J'dとゆー女子3団体のヒール大連合体「平成裁恐猛毒GUREN隊」のトップとして君臨しています。



 冬木は、天龍との意見の対立からWARを辞め、当時発足がウワサされていた「インディー統一機構・FFF」に参加することになっていました。しかしFFFは、旗揚げ前にオーナーが夜逃げ(^^;;)、冬木とその舎弟分である邪道(^^)・外道は路頭に迷ってしまいます。そこで冬木は仕方なく自らの団体を興すのですが、この時代に「団体」としての陣容を整えて利益を上げていくことは不可能と判断、所属選手は3人のみ、新弟子もとらず、リング(IWAジャパンから)などはすべて借用、選手は、3人の対戦相手以外はすべて女子プロからのレンタル(地方での客寄せ・男子団体との間のしがらみの少なさ・ギャラ(^^;;)などなどの理由)、とゆー、いわばプロダクション形式をとることになりました。
 そして、インディー冬の時代と言われる最近でも、なんとか活動を継続することができています。しかしやはり、観客数も旗揚げ時に比べれば漸減傾向のよーで、常に何か話題を提供しつづけなければなりません。

 今回のこの対戦も、そのよーな流れの中で出てきた、ある意味、大きな賭けだとゆーことができるでしょう…



 男女の混合マッチは、アメリカではしばしば行われています。アメリカ第3の団体(とゆーか、まともな団体は3つしかないけど(^^;;))ECWでは、男子レスラー+女子マネージャによる4人タッグがしばしば行われ、女子マネがのびてる男子レスラーにムーンサルトプレスを見舞ったり男子レスラーが女子マネをパイルドライバーに切って落としたりする(とーぜん、女子マネのスカートはめくれ、パンスト越しに…あわわ(^^;;)(註:アメリカの女性は、パンストの下にパンティは履きません(^^;;)))シーンなんかも登場します(^^;;)。
 しかし日本では、なかなかこーゆー試合は行われてきませんでした。とゆーのも、日本の男子プロレスは力道山が「プロスポーツ」とゆーレトリックとともにとーとつに流行らせたのに対し、女子プロレスは、伝統的?な女人相撲が起源で、しばらくの間はストリップ小屋やキャバレーなどで行われる「扇情的な見世物」だったからです。その後女子プロはマッハ文朱(このひと、いずみの父親の教え子(^^;;))・ビューティーペア・クラッシュギャルズとゆー流れの中で、宝塚的ノリで女子中高生ファンを開拓し、少なくとも都市部の興業では、従来のよーな客席のエロのり(^^;;)は相対的に低下しましたが、やはり男子プロレスと交わることはありませんでした。

 この流れが変わったのが、日本初のルチャ団体だった、旧ユニバーサルプロレスです。この団体、レスラー人脈的には、現在のみちのくプロレスにつながっていくんですが(邪道・外道もいた)、レスラー数の少なさを補うために、全女に選手貸し出しを要請しました。そして出場したのが、当時勢いがあった、アジャ・コングとバイソン木村。男子プロレスファンの持っていた女子プロに対する固定イメージが、彼女たちのファイトぶりによって徐々に取り払われ、全日本女子の会場に男性客が目立つよーになります。ほどなく、都市部での女子プロ会場の雰囲気は、男子プロレスのそれに近くなりました。

 またその一方で、男子プロレス団体でありながら女子部を開設した、FMWの存在も忘れられません。大仁田としては「目玉が何もないから、女子部もつくっとこう」とゆーくらいのつもりだったのでしょうが、ここに途中から工藤めぐみら全女引退組が加わり、プロレスのレベルがぐっと上がってきたところで、日本最初の男女混合タッグマッチが行われました。確か岐阜かどこかの地方会場で、リッキーフジと工藤めぐみがタッグを組んで、ターザン後藤夫妻と闘ったよーな記憶があります(もしこれまちがってたら、ぜひご指摘をっ!(^^;;))。ただしこの試合では、男は男どーし、女は女どーししか闘ってはいけない、つまり、かたっぽのチームがタッチしたら、もう片方のチームも強制的にタッチしなければならないんです。ただそこはそれ、この試合でも、くどめのキックがリッキーに誤爆するシーンがあったと記憶してます(^^;;)。
 その後、FMWではときたま、男女混合タッグが行われてました(男女ミゼット混合6人タッグもあった)が、あくまでも「男は男どうし、…」とゆーのはルール上(笑)守られてはいたのです。また、ある意味、体格差なり実力差なりが歴然とあるレスラーが混成タッグを組む、とゆー感じで、わりと「おあそび」的カードだったわけです(^^)。



 そして、この後しばらくして、ある意味、真打が登場します。
 穂積詩子・維新力vs神取忍・藤原善明戦。いずみ、これ、観に行きました(^^)
 穂積と維新力は史上初の「日本人ヘテロレスラーカップル」で、穂積は結婚引退が決定。その記念試合として組まれたのがこれ。
 後楽園ホールで、男女混合試合では初のメイン。しかも、相手が「間接技の鬼」藤原組長と、「女子プロ界最強の男」(^^;;)神取忍。とーぜん、試合は白熱しまくりです(^^)。ルールは「女は女どうし…」だったのですが、藤原が穂積の手にキッスをしたり(観客みな穂積に同情(^^;;))、維新力が神取の頬を張ったり(観客誰も神取に同情せず(^^;;))、神取と藤原の同士討ちがあったりと、なかなか見せ場山盛りでとてもおもしろかったです(^^)。

 この試合を契機に、神取は、男女混合戦をいくつか経験します。藤原組@後楽園ホールでの藤原組長との公開スパーリング、そしてWARでの天龍・ドラゴンvs冬木・神取戦です。
 そう!どちらも、男と女が、はじめて、反則なして絡んだんですね(^^)。タッグでは、神取が天龍を一本背負いで投げ、また天龍チョップを受けるなど、あの天龍と神取が絡んじゃったんですっ!(^^)。スパーリングは、あくまでもエギジビジョンですけど、逆に言えば「まじな試合」なわけで、神取は1回も藤原の関節をきめることができなかったものの(^^;;)、くんずほぐれつの熱闘(^^)。もちろん、誰一人として妙な妄想をすることもなく(だと思う、たぶん(^^;;))、この試みは成功しました(^^)。

 ただ、これらはどれも、神取忍とゆー希有なレスラーなしには成り立たなかった、とは言えるでしょう。実際、彼女のたたずまいなり雰囲気なりは、世間で言われる「おんならしさ」とはかなりかけ離れてるのは否めません(唯一の例外は、テレ朝系「リングの魂」で、大ファンであるX JAPANのYOSHIKIと1日デート、とゆー企画で見せた、おとめのはじらい(^^)。これ、いずみの周囲でもかなり話題になってました(^^))。筋肉のつき方も、どちらかと言えば♂っぽい感じ。
 もちろんいずみは、そーゆー神取が大スキだったりします(^^)。いずみがプロレスに求めてるのは、もちろん、広い意味での「プロレス的ななにか」なんですけど(^^;;)、でもやっぱり、常人を超越した肉体を持つレスラーには、すなおに尊敬の念を感じちゃいます(^^)。単にビルドアップされたのとはちがう、ナチュラルな「おんならしくないからだ」っ!(^^)すっごく、かっこいい!って思っちゃうんですねっ(^^)
 やぱ、神取が男子レスラーと闘うことって、格段に「受け入れられやすい」ことなんだと思います。いろんな意味で…。



 でも、今回の冬木vs飛鳥戦は、神取の場合とはかなりちがいがあるよーな気がしてなりません。なにせ、ライオネス飛鳥は、女子プロがもっとも対世間でメジャーだったころのNo.1レスラーです。確かに世間のgender観からすれば「おとこっぽい」のかも知れませんが、それはあくまでも「おとこっぽい女性」とゆーニュアンスに過ぎません。神取とは、ワケがまるで違うのです(って、そこまで神取のことを言うかっ!?!?(^^;;;;))。

 言ってみれば、今回のケースは、ほとんどのひとが、あからさまに「わかりやすい、男女の対決」と思える、日本初のケースだ、とゆーことになるでしょう…

 ただし、これを「普通の対決」と銘打つためには、必要不可欠なものがあります。それは「ストーリー」です(^^;;)。
 これまでの男女混合戦(除・神取(^^;;))は、ほとんどが「男女混合マッチ」自体を目的としてマッチメーキングされてます(だ、だれだ、「じゃぁ三宅とスレイマの遺恨は?」とか言ってるひとは…(^^;;))。しかし今回は、あくまでも、冬木軍の主催。大将・冬木がいつもの理不尽節で急にまじめに「実験的試み」とか言っても、しらけちゃいますよね(笑)。

 しかし今回の冬木軍は、ストーリーづくりもスムーズにこなしました(^^;;)。話題づくりで投入した女子高生軍団をそのまま活用、ライオネス飛鳥が「冬木はオンナをバカにしてる。許せない。」と噛みついたのです(笑)。
 あぁ、これって、旧型フェミニストがコギャルに援助するオヤジを批判してるよーな感じで、とってもナイスですねっ(^^)。そーゆーひとを見ると、やぱ、ついつい「オヤジが悪いのは確かだけど、じゃー、援助されてるコギャルは一切不問なワケ?」って尋ねたくなっちゃうわけで(^^;;)、これで飛鳥はちゃんとヒールっぽい役割になったとゆーわけです(^^)。

 さらに念には念を入れて、前回の後楽園ホールでの興業で、飛鳥が冬木に腕相撲勝負を申し入れました。「オレが負けたら、邪道クンを坊主刈りにする」と約束した冬木ですが、飛鳥に毒霧を吹かれ、あっけなく敗退!。しかも、何だかんだいいわけして、邪道は坊主刈りになりません。これで、冬木側もヒールっぽく、とゆーよりも「いつもの冬木軍らしく」設定されました(^^)。



 かくして、それなりに自然な流れで(ほんまかいな(^^;;))、日本初の男女対決が決まったのです…(^^)。まず最初に、博多で冬木軍の3人vsヘッドハンターズ&シャーク土屋とゆー6人タッグマッチ、次に長崎で冬木vs飛鳥。
 これが決まった直後、冬木は「2連敗したらモロッコに行って性転換手術を受ける」などと宣言。うーむ、最近は、モロッコで手術受けるひとっていないんです…みなさん、シンガポールかタイで受けるんですけどねっ(^^;;)。まぁ、ご愛敬でしょう(^^;;)。

 ついに迎えた博多。遺恨らしい遺恨を受けての混合マッチとしては、日本初でしょう。
 ヘッドハンターズとシャーク土屋はともに、FMW内でのヒールとして同じ軍団に属してて、その流れから自然にチームを組みます。
 その結果は…なんと、土屋が冬木をフォールするとゆー、いきなり「やってくれました!」的なものとなったのです(^^)。
 序盤には土屋は出ず、ハンターズが肉弾攻撃で冬木軍の力を削いでおいて、最後は土屋が火炎放射、背中をヤケドした冬木が思わず押さえ込まれる、とゆー形ではありますけど、ともかく、冬木が土屋にフォール負けなのです!

 「もう1敗すると性転換」(笑)。いよいよ冬木、後がなくなりました(笑)。



 そして、長崎。
 しっかりと、試合は、成立したようです!(^^)



(「週刊プロレス」#807より)

 ボディスラムで、雪崩式ブレーンバスターで、冬木を投げる飛鳥。スリーパーで、ワキ固めで、冬木を締め上げる飛鳥。
 対するタジタジの冬木は、途中からごくごくまっとーな反撃!飛鳥にパンチを見舞い、冬木スペシャルIで締め、最後は邪道・外道と3人でスーパーパワーボムまで繰り出して、いかにも「らしい」勝利でした。

 報道写真で見る限りでは、ちゃんと技も入ってそうですし(^^;;)、なによりもおちゃらけた雰囲気が感じられない、つまり、ふつうのプロレスの試合としても成立してるところが、すばらしいですねっ!(^^)



 …と、試合そのものの紹介はごくごくあっさりです(^^;;)。だっていずみ、プロレス試合そのものって、プロレスを構成する数多くの要素のうちのほんの1つとしか思ってないんだもん(^^;;)。

 いずみがこの試合を聞いて報道に接して感じたのは、「あぁ、やっとこーゆーのが実現したか…」、とゆー、なんだかほっとしたよーなキブンです(^^;;)。

 確かに、統計を取れば、♂と♀には体力差・体格差が歴然とあります。でも、プロレスは、それこそ「なんでもあり」だから楽しいわけです。本来、どー見ても弱いレスラーと強いレスラーが闘ったっていいはずですよね。

 久住vs千春が試合になってしまうんです。
 武井社長がアルマーニのスーツ着て、天龍にドロップキック食らっちゃうんです。
 そーゆーのを最も嫌がりそーな新日だって、誠心会館の田尻をリングに上げたことがあるんですよ!(な、なつかしすぎ(^^;;))

 しかし実際には、これまで、神取を除いて(^^;;)、男女が「激突」することは、なかったんです。
 なぜでしょうか?



 理由は、いろいろと考えられます。

  1. 他のスポーツがすべて、男女別だから
  2. 男女がくんずほぐれつしてるのが、観客にエログロと思われてしまうのがイヤだから
  3. 女が男に勝ってしまうのはまずいから
  4. 「オンナを殴るのはオトコの恥」だから

 だいたい、こんなところではないでしょうか?

 これを、急にまじめに(^^;;)考察してみると、1〜3は「プロレス=プロスポーツとゆー幻想を守る」ため、3・4は、現代日本のgender観にべたべたに依存してるんじゃないか、と思うわけです。
 いまどき、プロレスがスポーツだなんて思ってるひとは、少なくとも、プロレスファンの中にはいないとは思います(^^;;)。だけど、それをレスラー自身、特にメジャー団体のレスラーがみずから公言してしまってはオシマイ、とゆーのもよくわかります(^^;;)。だからやっぱり、例えばメジャー団体なんかが男女対決を組んだりすることが「できない」のは、わからなくもありません。…ただ、その面では、いずみは、nWoには期待してます(^^)。だってnWoは現在進行形のアメリカンプロレスの直輸入、だからそーゆーノリが出て来たとしても、全然不思議じゃないと思うんですよね…蝶野に期待したいところっ!(^^)。
 あと、レスラーって、他の国ではすっごく、「身分が低い」、つまり職業として低く見られがちみたいです。でも日本は、なぜか、そーじゃない(^^)。けっこう「一目置かれてる」みたいな感じはあると思うんです。それを「ぶちこわしたくない」とゆーのも、あることはあるんでしょうね…。

 3・4は、正直、むずかしいところです。プロレスは、興行をする側にとってみればあくまでも「ショービズ」なワケで、大衆(^^;;)の意識に「媚びつつ」、ほんの少しだけ大衆(^^;;)の期待を裏切る、みたいなコトを繰り返していかなければいけないんですよね…。だから、既存のgender観に「迎合」してしまうのは、どーしてもしょうがない面もある。それは十分、わかりますです…。

 3は、まだ、納得しやすいです(^^;;)。レスラーは、あくまでも肉体的or格闘技術的に「超人」でなければいけないんです(でも現実には、インディーには、そーじゃないレスラーも見受けられます(^^;;)…って、そーゆーひとが「レスラーだ。」って言い張るところが、インディーの醍醐味でもあるんですけどねっ(^^;;))。で、「超人」とゆーのは、あくまでもマクロな意味で「超」、つまり統計的な「平均」を大きく上回ってるハズなので(^^;;)、統計的に♂♀の差異がある以上、「超」な男子と「超」な女子が闘って、男子が勝ったり負けたりしちゃ「まずい」、とゆーのも、わからなくはないです(^^;;)。だからこそ、「超」を越えた神取(とかいう(^^;;))は、これまでも何でも許容されてきたワケで…(^^;;;;)。



 ただ、いずみは、4だけはどーにも、「???」なんです。

 これ、どー考えても、なーんのイミもない、ナンセンスきわまりない「常識」ですよね…。
 いうまでもなく、主体と客体がなんであろーとも、双方の同意なしに「殴る」のは、法律で禁じられてる行為です(→プロレスやボクシングなんかは、あとSMプレイも(^^;;)、とーぜん「同意がある」ので問題なし(^^))。また、法律が禁止しよーとなんだろーと、その法的リスクを十分に踏まえた上で腹をくくって相手を殴るのも、言ってみれば「個人の勝手」なハズです。だから本来、オトコとかオンナとかの区別が、「殴る」ことの是非に登場する幕は、ないはずです。
 でも実際には、よく聞きますよね、このセリフ…。なんでだろ?やぱ、「オンナは弱い、オトコは強い」→「弱い者を殴るのはオトコとしてカッコ悪い」とゆー演繹なのかなぁ?あと「女は顔がいのち」みたいなのもあるのかなぁ?

 いずみとしては、いーかげん、こーゆー意識はやめてもらいたいところです。だって、「殴る」「殴られる」って、とってもミクロな行為なわけじゃないですか。マクロならともかく、ミクロでは、単純に肉体的な力で考えても、「オトコが強い」とか「オンナが弱い」とかって言い切ることはできないはずですし、肉体的にそーだったとしても、他のさまざまな力関係までトータルしたときに「オトコがオンナよりも優位」とかは絶対に言い切れないはずです。

 そこを、マクロと混同して「オンナを殴るのは恥」…あぁ、オトコの方が根本的に優位、みたいな発想が見え隠れして、ホント、イヤなんですよね…。

 さらに、「女は顔がいのち」とゆーのは、ほんと、即刻消えてなくなってほしい感覚です。
 いずみみたいなのは、これ言われると、もう死ぬしかなくなります(;_;)。でも死ぬのはイヤなので、そーゆー感覚そのものを否定せざるを得ません(^^;;)
 あっ、誤解のないよーに念を押しとくと、別に「顔がきれいな女性がスキ」とゆーのは、全然問題ないです。だってそれ、好みの問題だもん(^^)。好みはミクロな問題なんだから、しのごの言っても、それこそ意味なしですよねっ(^^;;)。

 とにかく。

 「殴るのはよくない」なら、よーくわかります。
 でも、「オトコがオンナを殴るのはよくない」には、ほんと、吐き気がします。




 だから、いずみは、冬木が飛鳥を殴ったシーンには、かなり「(^^)」になりました(^^)。
 プロレスなんですから、「殴ること」自体は全然おっけ〜です(あっ、ナックルはルール上では禁止かっ!?!?(^^;;))。だから、「殴ってまずい」理由は、本来、なーんにもないハズです。

 でもそれが、なぜか、これまでなかった。
 その殻を、冬木が、破った。飛鳥が、破った。
 冬木軍が、そしてJ'dが、破った。

 これって、いずみ的には、すっごく「ほっ(^^)」なんですよねっ!!(^^)。
 たかがプロレスかも知れないけど、仮にもショービズの世界で、ひとつ、既存のgender観にヒビが入ったことに、素直に安堵、しちゃいました(^^)



※オマケ
 これは「週プロ」の同じ号に載った、「リングを下りればマイホーム・パパ」(^^)藤波辰爾とお子さんの2ショット。
 どこがモンダイかと言えば、キャプションで「愛娘・玲央名ちゃん」ってなってますけど、実はこの子、おとこのこなんですねっ(^^)
 あぁ、週プロって、長髪の男性編集者、たくさんいるのに、「長髪の子どもは女性」とか、思い込んじゃってるんでしょうね…。
 週プロ、俗に言われる「アメリカインディアン」のことを、何の注釈もなしに正しく厳密に「ネイティヴ・アメリカン」って書いてて(とーぜん、多くの読者にはいみふめだったのでわ?)ちょびっとは見直したのに(^^;;)、genderについては、偏見と予断だらけなんでしょうか、やぱ…(ってそれがあたりまえかも知れないケド(^^;;))。


(97/08/05記)  



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