DIMENSION『Second Dimension』

DIMENSION『Second Dimension』 BMCR-6009 940721 released.

M01 Are You Gonna Win?
(勝田)
M02 Early Morning
(勝田)
M03 It's Up To You
(増崎)
M04 Sea In The Moon
(増崎)
M05 Beat #5
(勝田)
M06 F-Blues
(小野塚)
M07 2nd Street
(小野塚)
M08 Running from Zero
(勝田)
M09 煌星(Kiraboshi)
(小野塚)
M10 This Time
(増崎)


 
 ビーイングが誇る最強のサポートミュージシャン・ユニット、DIMENSION。大昔からビーイング所属ギタリストとして、浜田麻里などのバッキング(お化粧しちゃってる(^^))、自らの所属バンドBLUEW、そしてあのB.B.クイーンズを経てきた増崎孝司。ビーイングのほとんどの楽曲でサックスをプレイ、TUBEのツアーサポートとしても欠かせない勝田一樹。同じくそのクセのないピアノプレイをB'z・大黒摩季らのバックで披露、非ビーイング系フュージョンセッションにも引っ張りだこの小野塚晃。92年の結成以来、9枚のフルアルバムと1枚のミニアルバムをリリース、六本木PIT INNでライブも度々行っている。

 DIMENSIONのこれまでの歴史は、大きく4つの時期に分けられる。どう考えても「CX−F-1−T-スクエア」ラインへの対抗として、まさにANB−ル・マンのための、コンセプトもハッキリしない「デッチあげられた」(^^;;)デビュー時、増崎の出自であるハードロック色が印象深い94年頃、打ち込みを多用して、より洗練されたサウンドの95年頃、そしてライブを行うようになったそれ以降、である。もちろん、洗練度・安定感は現在が最もよいのだが、個人的な好みを言えば、私は「洗練されていない」第2期なのだ。
 ここでは、その第2期を象徴するアルバム、『Second Dimensiion』を紹介しよう。
 

左から、増崎孝司(g)・小野塚晃(key)・勝田一樹(sax)
誰がどーみても、最年長に見える小野塚クン(^^;;)



・M-1 Are You Gonna Win?
 作曲:勝田一樹
 Guest Musicians:菅沼孝三(drums fills)・青木智仁(e.bass)

いきなり、勝田カツオくんの怒涛の速吹きでスタートするM-1。打ち込みドラム&ベースのつくりだすチープなグルーヴに、日本の誇るリズム隊・菅沼&青木をオカズだけのせた、贅沢なバックで、冴え渡るカツオくん、そして小野塚クンのソロがよい。ますやんのディストーションぎんぎん、アームつかいまくりのギターも、味がある。

・M-2 Early Morning
 作曲:勝田一樹
 Guest Musicians:石川雅春(drums)・青木智仁(e.bass)

 うぉぉぉ〜な16ビートの青木せんせリフに、オカズの配置が絶妙な石川せんせドラミング。現在のDIMENSIONのリズムセクションである(^^)。まさにKYLYN時代の渡辺香津美を髣髴とさせるますやんのフレージングが、YMO世代な私にはとってもフレンドリ(なんかムチャクチャな文(^^;;))。2パターンあるテーマメロ、カツオくんと小野塚クンの息もつかせぬ掛け合いも、ひとむかし前のフュージョン、って感じでぐっど(^^)。

・M-3 It's Up To You
 作曲:増崎孝司
 Guest Musicians:江口信夫(drums fills)・青木智仁(e.bass)・佐々木史郎 from ORQUESTA DE LA LUZ(trumpet)・小林太(trumpet)・中路英明 from ORQUESTA DE LA LUZ(trombone)

 んー、なんかJ-WAVEの「AZ-WAVE」にそのまんま使われてそうな、クセのない音。素直なホーンセクション。ますやんは、こーゆー曲ばっかり書いちゃってるような気もしないではない…(ってまたこんなこと書くからライブで…(笑)

・M-4 Sea In The Moon
 作曲:増崎孝司
 Guest Musicians:渡嘉敷祐一(drums)・渡辺直樹(fretless bass)

 スローナンバー。…正直に告白すると、このCD聴くとき、いつもM-3と4は飛ばしてるんです…(^^;;)。メロディはいいんだけどなぁ…ますやん、頼むから、こーゆー感じの曲は、もっとオシャレに書いてくださいぃ〜(^^;;)

・M-5 Beat #5
 作曲:勝田一樹
 Guest Musicians:石川雅春(drums)・青木智仁(e.bass)

 一転して、ドライブ感のある曲。5枚めのアルバム収録の、ANBの音楽番組「HO!」のオープニング曲にも使われた「Break Out」と似たモチーフ。グルーヴはこっちの方がずっとシンプルだが、そこがまたロックっぽくっていいんですよね(^^)。

・M-6 F-Blues
 作曲:小野塚晃
 Guest Musicians:菅沼孝三(drums)・青木智仁(e.bass)

 これもM-3と同じく、「AZ-WAVEに使えそう」って感じ(^^;;)。ただ、M-3よりはフュージョン色が強い。バッキングのピアノとオルガンがお茶目(^^)。こーゆーところに、小野塚クンのセンスが感じられる(^^)。
 …と思って聴き入っているととーとつに鳴り響くディストーションギターっ!!(笑)。うーむ(^^;;)。でも、この曲では、ますやんとカツオくんの掛け合いも楽しめます(^^)。
 なお、オカズはさすがの菅沼せんせです(^^)。

・M-7 2nd Street
 作曲:小野塚晃
 Guest Musicians:江口信夫(drums)・青木智仁(e.bass)

 これも、小野塚クンのピアノのテーマメロ・リフ・バッキングがたまらない。青木せんせとの息もピッタリ(って、一発録りじゃないでしょうけど(^^;;))。あんまりノれる曲じゃないけど、小野塚クンのセンスは伊達じゃない。さすがは埼玉の某スーパーの御曹司(って関係ない(^^;;))。

・M-8 Running from Zero
 作曲:勝田一樹

 リズムボックス的なループドラムに、七色のシンセ。小野塚クンがつくりだす流れに、カツオくんがソプラノサックスを気持ちよさそうに乗せている。カツオくん、こーゆーメロ書けるのに、なんでソロが佳境に入ったときいつもワンパターンな「ぶぉぉおお〜」って高音しか吹かないの?(^^;;;;)

・M-9 煌星(Kiraboshi)
 作曲:小野塚晃

 小野塚クンが、全額キャッシュで購入したキャンピングカーで奥さんと北海道を旅したときに、書かれた曲。…っていう内幕はどうでもよくって(笑)、とびっきりオシャレなソプラノサックスが、トリ前の一服の清涼剤(^^)。ヘッドフォンで、カツオくんのせくしぃな息づかいを堪能しましょう(^^)。

・M-10 This Time
 作曲:増崎孝司
 Guest Musicians:江口信夫(drums)・青木智仁(e.bass)

 これはよくできた曲。ますやん!!やればできるじゃないですか!!(^^;;)
 ロック色の強いテーマメロに、ハードなますやんギター。各人のソロ中の、控え目なバッキング。フュージョンがニガテなひとにも、比較的聴きやすいのではないだろうか。途中の小野塚クンソロでは、大黒摩季「夏が来る」「いちばん近くにいてね」あるいはB'z「ねがい」でおなじみの、あのフレーズも登場!!(^^)。個人的には、そのバックの、江口のオカズの味がとってもスキ(^^)


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