第5部:参考資料 歌姫批判文

※以下の2文は、筆者が大手商用BBSにて発表した歌姫批判文である。参考資料として再掲させていただいた。(誤字脱字は訂正させていただいた)

(A) 94/06/17 以降にポストした文

(前略)
 歌姫伝説への私の批判ですが、確かに現在私が行っている批判の中心は、主催者が「都合のよいときにだけファン面をして、悪いときは業界の慣習に逃げ込む」という点に向けられています。

 このような批判を始めるきっかけは、もちろん「H君入場拒否事件」です。
 この「拒否事件」とは、先日行われた「歌姫伝説」のイベントにおいて、歌姫ファンで正規チケットを持っていたH君に対し、主催者が「入場を拒否する」旨の掲示を行ったというものです。その根拠は未だ主催者側からは明らかにされていませんが、どうやら、その直前に、原宿ルイードで行われた秋山久美のイベントの開催にH君がかかわっていたということが原因のようです。秋山久美は元TPF(今のTPD DASH!みたいなもの)で、元ロッテで元アイドル共和国ですが、ここしばらく「歌姫伝説」でライブをしたりして活動してきたコです。彼女は最近この「歌姫伝説」から離れた(その理由の中には、彼女自身の問題もあったとは聞いていますが)のですが、その過程において、主催者側と、彼女を応援しようとする側との間でトラブルが発生したということのようです。
 そのトラブル自体は、それこそ「業界ではよくある」ことでしょう。この件ではH君は完全に被害者ですが、一方でH君は、「毎回来てくれている人に次回のチケットを優先発売する」という制度を巧みに利用し、毎度毎度若い整理番号を押さえ、それを(ノープレミアムでですが)転売するということもやってきており、彼と知り合いではないファンから反感を買っていたことも事実です(それで彼が実際に公演を見ていないなら大問題だが、彼は観客としてもいつも熱心だったことは付記しておきます)。
 これへの対処として、本人となんら話し合いのないままの「拒否掲示」。確かに、業界の慣習としてはそれこそ「よくあること」でしょうし、また法的にも、チケット払い戻しをするのであれば、争っても難しいかも知れません(実は当初は払い戻しにも応じないそぶりをみせたらしいが)。
 しかし私がびっくりしたのは、この主催者の態度です。確か「歌姫伝説」は、「アイドル冬の時代、アイドルも、プレアイドルも活躍の場を奪われている。だから私たちアイドルファンが、ファンの立場でイベントのあるべき姿を提案し、実行していこう」という趣旨で始まったと記憶しているのですが、一方的な「拒否掲示」が、H君がこれまでも問題を起こしていたというのならともかく、単に歌姫とうまくいっていないコのイベントの手伝いをしたというだけで行われるというのは、どう考えても「ファンの立場」からの発想とはかけ離れています(H君のチケット転売の件については、むしろ主催者側はそれを黙認する態度を取りつづけてきたと記憶しています)

 ただ、これはあくまで今回の件でトリガとなったにすぎません。私がかつて歌姫に期待してきたことがことごとく裏切られ、タレントを目指すコたちにとってもはや「百害あって一利なし」という状態になり下がっているのが、危機感に駆り立てている根本原因です。
 当初私は、先にも挙げた「歌姫伝説」のコンセプトに共鳴を覚え、自ら観客として足を運んできましたし、例の(爆笑)ミニコミ「Whisper」でも応援をしてきました。しかし、回を重ねるにつれ、その問題点が次々と噴出し、さらには主催者がそれを一向に改善しようとしないばかりか、出演者の夢を食いつぶしているのではないかとすら思えるようになってきているのが現状です。
 ステージを見ていただいた人にはおわかりいただけるかと思いますが、出場者のレベルは、はっきり言って低いです。このまま普通に行けば、とてもメジャーデビューなどできないのではないか、と思えるコも多々います。
 そういうコたちを使って、主催者は自分の思い通りのステージを構成します。あくまで優先されるのは主催者のイメージで、出演者はそのイメージを実現するためのコマにすぎません。もちろん、そういう方法論は演劇では一般的でしょうし、それはそれでいいのです。しかし、主催者が「自分がしたいことを実現するだけ」のステージに何回出たところで、舞台度胸などはともかく、「素材」を売りものにするアイドルの成長にはプラスになるとはとても思えません。失礼な言い方ですが「素質」に難点があるコであればなおさらでしょう。
 さらに、そのような問題点を、出演者たちは自覚しているのか、というと決してそうではなさそうです。自分の能力も、主催者の思惑もすべて把握し、「ひと夏の思い出」的発想で「観客と楽しめればいい」と割り切って出演しているのなら全く問題はないでしょう(ただ、その場合そのようなステージで金を取るというのが許されるのかは問題。まぁプレデビューは所詮そんなもの、という見方もできますが:-))。ただ実際にはそうでなく、「ここで積み重ねて、いつかは…」と思っているコが少なからずいるようです。さらにたちの悪いことには、主催者のうちの1人がつい先日まで某レコードメーカの社員で、現実に氏がかかわってデビューした某パンチラ3人組と某私と関係の深い2人組の存在もあり、「ここでやっていれば、メジャーデビューも!?(^_^)」という幻想がふんだんに振りま かれていたことです。
 そもそも今時「アイドルになりたい」というコは、どこかセンスが抜けている(全くもって失礼極まりない言い方ですが、今時アイドルになってもうまみなんかない、という点でやっぱり「抜けている」と思います:-))わけで、そのあたり誤解してしまいやすいとも思うのですが…。しかしそのような私の疑問に対し、先の元レコードメーカ社員氏ではない、主にプレデビュー組を担当している、私の高校の先輩氏は平然と言い放ちました。「デビューしたいとか思っているコは、歌姫には出さないよ」と。こんな欺瞞に満ちた態度があるでしょうか。

 当初の私の甘い感覚では、「こういうものでも、これを積み重ねていけばやがてはシステマティックなものができ、才能のあるコは翔いていけるようになるかもしれない」と思っていました。某岡事務所とのつながりからも、大手ダクションへのルートが開かれるかもしれない、と思っていました。しかしそれらはすべて幻想だったようです。歌姫から某大手プロに円満?移籍した出世頭の某嬢についても、某大手プロ側は歌姫サイドをあまり快く思っていないようです。ただ、特に仕事上のバッティングもないということで、某嬢本人の意志を優先させ、たまに出演もしているようですが。

 さらに、ここで白状してしまうと、以前は、「もし以上のようなことで女の子が泣かされたとしても、それは他人の人生だから知ったこっちゃない。自分が楽しければいいや」という感覚があったのは事実です。しかし、そう思う一方で、様々な歌姫に関する噂、またファン同士の真摯な議論の過程で、精神のバランスを崩してしまい、反省させられたわけです。

 個人的には、一押しのプレデビューの某嬢が、主催者からかなりひどい仕打ちを受けたことも含まれてはいるかも知れません(^_^;)。まぁそれは随分昔の話だし、その某嬢の現在(いま)のためにも、ここでその件について批判したりはしませんけどね。

 以上ムチャクチャ長文ですが、どうしてもまとめておきたくて。失礼しました。

(B) 94/06/30 以降にポストした文

 歌姫伝説、最近の騒動のきっかけである「入場拒否事件」について、その後の展開を報告させていただきます。
 結論としては、主催者であるP.S.M.の主力メンバの1人は、H君に対して「チケット代を払い戻す」ことを約束したのですが、それが他のメンバに伝わっておらず、また払い戻しに失敗したとのことです(笑)。
 およそまともな組織であれば、ここまで公の場でもめてきた問題の解決方法について、最高幹部内での連絡がなされていないということは考えられないのですが、P.S.M.ってもともとそういう組織なのでしょう。

 なお、H君が秋山久美のライブを支援した件ですが、新たな事実関係がいくつか浮かび上がってきたので、まずそれを列挙します。

・秋山久美は、これまで「P.S.M.預かり」という形で活動をしてきたが、契約書などは存在していない。
・秋山自身は歌姫を辞めたいという意思表示はしたが、はっきりと「関係切断」を申し入れていたわけではない。P.S.M.側は「まだウチとは切れていない」と判断していた。
・今回のライブ自体には、他の、やはりP.S.M.から被害を受けた芸能プロダクションが絡んでいる模様。
 確かに前回も書いた通り、「秋山久美側の問題」と言える部分もあります。またH君はライブを支援する件について、事前にP.S.M.のメンバから何か言われていた(何を言われていたのかは知りませんが)ようです。
 P.S.M.側としては、相手のライブに他事務所が絡んでいたことで、「業界内の慣習」=「前事務所との円満な合意がない限り、半年間は積極的な活動をさせない」を明確に破る行為だ、として今回の「入場拒否」に至ったのだ、とも考えられます。「警告(だったかどうかはわかりませんが、おそらく彼らの主観ではそうだったのでしょう)もしたし、問題はないだろう」と判断もしたのでしょう。

 しかしここで私が想起するのは、早瀬真奈美(現久保田えみ)の移籍問題です。あの移籍、「旧事務所側の契約不履行」を盾とした「契約解除通告」だったと記憶しています。それ自体はよいのですが、彼女、移籍直後からばんばん活動を入れてましたよね?旧事務所側が入れていた仕事以外にも。
 自分たちに都合の悪い時は「慣習」に依存し、強気に出られそうな時は「慣習」を反故にする。そういう人々なのでしょう、P.S.M.は。
#しかし、以上のような事実経緯であれば、ますます「チケットさえ即座に払い戻していればこんな大問題にはならなかっただろうに」というのが、第3者の眼で観たときの正直な感想。
 P.S.M.は未だに、この問題についての公式見解を公表していません。ウワサでは、今後とも公表するつもりはないようです。ただひたすら、嵐が過ぎるのを待っているのでしょう。

 実は今回の件、早速ミニコミでとりあげようと(無論茶化しではなく、これまで歌姫支持を表明してきた者の責任として)いろいろと調査? などしているのですが、いやぁ出てくるわ出てくるわ。「私の眼の黒いうちは歌姫には出させん!」との業界筋の怒りやら、辞めたコと話をしていて涙を流されたとか、内部でセクハラまがいの行為が行われていたとか。最後の件は、まぁ辞めたコの話だから、額面通りに受け取ってよいかどうかはわかりませんが、すくなくとも精神的に屈辱を感じたのは事実でしょうね。あと、中には辞めたコとつきあってるというやつもいたが、そんなのは本題とは全然関係ありません(爆笑)。





(第5部 了)




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