いずみちゃんナイト7 第3部:「人体改造計画」

(01/04/17 作成)

 第3部は、いちお、今回メインの(笑)美容外科関連のオハナシ。
 当初設定したテーマとはいろいろずれましたが^^;;、さらに2部に登場した青山弁護士の乱入により途中で論点がぐぢゃぐぢゃになりましたが(笑)、それなりに興味深い、有意義なトークになりました。

 今回のゲストは、いずみの人生に"介入した"とも言える、畑野とまとさんです。

第3部ですとまとしゃん

 もともといずみは、別の某サイト^^;;のネタ探しをしていて、とまとさんが主宰するサイトであるトランスジェンダーカフェを見つけたのです(今明かされる真実)。トランスジェンダーカフェ(現在のNew Trans Gender Cafe Gold)は、トランスジェンダーサイトの草分けで、当時日本語で情報が入手できる数少ないサイトの1つでした。いずみはここの掲示板でのお話を見て、「自分もトランスできるかも知れない」と思い、それを実行して今のこの惨状(藁)に至った、というわけなのです。

 トークは、とまとさんの近況報告からはじまりました。とまとさんは最近、性転換手術後のセックスライフについての、もちろん、いろんなセクシャリティの人を交えながらの日本語サイトの開設を目指しているそうです。

とまとしゃんの近況報告(RealAudio)

 続けて、いずみが受けた、二重まぶた手術についての解説。これはほぼ→このページと同内容のものですが^^;;、いずみの実感としては「パス率が上がったなぁ」と。つまり、街行くひとに「あれ、オトコか?」みたいなうしろ指さされ状態が激減したなぁ、というのがあります。
 ただもちろんこれは、「じろじろ見られない」というのとはまた違います(笑)。実はとまとしゃん、いずみよりさらに7cmほど背が高いのですが(^o^)、2人で共通した見解は、「デカい女に対する視線の動き」です。まず顔の位置を確認して、次に足元で靴のヒールの高さを確認して、そこから舐めるよーに視線が再び頭に上ってくるのです。これは、のっぽなねーちぶ女性のみなさんも共通して感じる目線の動きのよーなので、まぁ「パス」と言ってよいでせう。^^;;

 話題は続いて「親が手術をどう思うか」問題へと。そしてここで、ISは深刻だよ〜、とゆーお話がとまとしゃんから提起されました。

ISの深刻な状況(RealAudio)

 すなわち、実はTGより数が多いISが、今まさに妊娠検診による中絶攻撃にさらされているということです。遺伝子などの検診で、「これはISになる可能性がある」とわかると、医者がそれを深刻に話す、そして言われた方は医者の言を鵜呑みにして中絶してしまう、という問題です。
 いずみとしては、「医者を信用するな」。まずこれを強調したいですね。(^^)

 ここで話を切り替え、話は美容外科一般に。
 まずは会場アンケートで「美容外科手術受けたい人〜」とやったところ、3割くらいの方が挙手したのにはちょっとびっくりしました。ま、サンプリングが悪すぎると評判の(笑)いずみちゃんナイトなのでこれは当然かも知れません。
 だがしかし、話はそれだけでは済まなかった!(笑)
Sさんの包茎手術の実体験談\(^o^)/
(RealAudio)
 さすがプラスワン常連のSさん、すばらしい体験談をありがとうございます。(文章には敢えて書きません^^;;)

 で、この話の中でちょうど登場した「包茎手術に保険が利くかどうか」という問題について、いずみが今回受けた二重手術でも「逆まつげだ」ということにしてしまうと保険適用だ、という話を紹介しましたが、ただ、やはり「やるからには美的センスがないとねぇ」というとまとしゃんのご意見は正論だと思いました(^^)。
 ここで話は脱線して、二重の代表的手術法である、埋没法と切開法のちょっとアブナい紹介に。
 埋没法は、まぶたの裏から二重になるところを糸で縫って留める方法で、修正が簡単にできる反面、数年経つと糸が取れてしまうことが非常に多い、いわば一時的な手術です。それに対し、切開法は文字通りまぶたの皮膚、場合によってはその下の脂肪や筋肉の一部も切り取って縫合するという大掛かりな手術で、ぱっちりした目になる反面、修正が利かないとか、場合によっては不自然な表情になってしまう、ということもあるのですが。。。

M.Sさんの二重整形の例から手術法の違いを知る(RealAudio)

 このどちらを選ぶのかは、予めお医者さんと相談します。いわゆる“インフォームドコンセント”ってやつです。
 でも、美容外科医は往々にして、「正しいけどデリカシーがない」発言をズバズバ言ってきます(笑)。いずみは「あなたもう歳だから皮膚たるんでるし、切開の方がいいんだけどねー」とズケズケ言われたのですが(笑)、とまとしゃん(豊胸手術済)も似たよーな経験をされたとか…\(^o^)/

私は片方で430ccも入れました(RealAudio)

 この後トークは、下着や洋服のサイズ問題に脱線した後、脂肪吸引ネタに行きますが…

脂肪吸引で(別の意味で)トンデモナイ実例&見た目へのこだわり(RealAudio)

 とまとしゃんは、豊胸にあたって、生理食塩水入りバッグではなく、シリコンジェル入りバッグを使っていますが、その理由は「もみごこち!」。
 そーなのです。美容外科は決して「見た目」だけの問題ではない、ということです。

見えない部分を手術する理由(RealAudio)

 例えば、「胸がある」ということは、MtFにとってはとりわけパッシングに重要な問題になる、と。わざと胸元が見えるよーな服を着れば、「あぁ女性なんだ」と思ってもらえる、ということは、確かにうちら的には重要だなぁ、と再認識させられました。
 ただ、敢えてそーゆーせくしぃなかっこ(^^)をしないのであれば、たとえば、天然乳だろーが養殖乳だろーが人工乳だろーがブラパッドだろーがみんないっしょじゃん、ということも言えるわけです。そこで敢えて人工乳にする、もっと一般的に言えば美容外科手術を受けることの意味は何なのか?と言えば、それは「自己満足」としかいいようがないものではあるわけです。

 そして、いずみとしては「それは性転換手術についてもあてはまる」とゆー論旨を進めたかったのですが…(笑)
 とまとしゃんから、そのよーな見方に対して「こういうのもあるよ」との対論が示されました。

「生殖機能をなくしてしまう」ことは許されるのか?(RealAudio)

 トランスの場合、現状の日本では、生殖能力がなくなる、というコトに対して、適切なカウンセリングやインフォームドコンセントが成立する基盤がないのではないか?とゆーのがとまとしゃんのご意見です。
 実際、かつてのトランスジェンダーカフェでは、「女になりたいんです。どうすればいいですか?」というだけの書き込みが多くて、とまとしゃんとしては「じゃ、なれば?」としか言いようがないと(笑)。
 もっと具体的な事項について、自分が何をしたいのか、そこでどういう具体的な問題が出ているのか、どう解決したいのか、そういったものでないと回答しようがない、という、アッタリマエのことがわからない。ニューハーフさんがいるお店に飲みに行って仲良くなるだけでいくらでも情報が得られるのにそれもしない。よーするに厨房が多くて困る、というワケですね(藁)。

 とゆーわけで、いよいよノリが出てきた壇上はどんどん暴走しはじめます\(^o^)/

手術推進の動機と理由づけのための同情買い(RealAudio)

 結局、今のところは「手術したい」というさまざまな(笑)思惑(笑)があって、それを広く一般にナットクしてもらうために「同情を買う」よーなリクツをとってつける、その結果「性同一性障害」なんていう意味不明な語だけが広まって、ジェンダーなどについての理解が深まらない、一応は普通に生きてる我々(笑)までがなぜか同情されたり特別視されたりする、という状況にあると言ってよいのでしょう。

 次に飛び出したネタは、「正規ルート」でなくてもいいよ〜、法的にグレーゾーンなオペでもいいよ〜、って人の例です。

日本国内で「正規ルート」を経ずに執刀されている性転換手術について^^;;(RealAudio)

 よーするに、「ニューハーフ業界で、お客さんとしてくるお医者さんが、ISということにして執刀しちゃう」というパターンで、実際のライブでは病院の実名ばんばん飛び交いました(笑)。まぁ、業界内では「公然の秘密」なネタではあるのですが…^^;;

 ということで、ニューハーフ業界そのもので働けばいろいろ「チャンス」もあるのかな、とゆーことにはなりますが、でもニューハーフなんて、誰にでもできるものじゃござんせん。
 まぁ、だからこそ、そのよーな「脱法行為」が目立たずに行えてきたわけでもあります。
 そしてそこから、話題は「にわか当事者の出現」に脱線。^^;;

ニューハーフ業界内だからこそできた&にわか当事者の出現(RealAudio)

 さらに話は性教育関連へ。幼少時に芽生えた自分のフェティッシュな部分をオトナになるまで論理的に把握できないために起こる問題から、もっとヒドい“被害”として「自分のクリトリスに触れない女性」にまで話題はふくらみます。

性教育の遅れと日本人一般の深刻な悩み(RealAudio)

 ここで話は性転換手術に戻ります。
 …といいつつ、マクラは「してない人話」ですが(笑)、うちら的な願望として「普通に温泉入りたい」「普通にプール入りたい」というのは切実です。切実ですが…(笑)

未施工なのに普通のソープで堂々と働いてた姐さんのお話
&女湯や下着のお話(RealAudio)

 とまとしゃん曰く「意外に女湯でも大丈夫だよ」と(笑)。女性にだっていろいろな人がいるわけで、化粧も落としてるから、眉がない女とか怖いよ、と(笑)。
 まぁ、とは言え、さすがにやっぱり前になにやら付いてる状態じゃ厳しいですよさすがに^^;;
 だからできれば、「普通に」入りたいなぁ、と。そのためにはやっぱり手術、必要ですよね。
 あともう1つ、下着に関する話は切実。実際、いずみが今「手術したい」と思う理由は、日常生活で、まさに下着とかで困っている、という部分は大きいわけです。

 で、実際に手術をする、とゆーことになれば、とまとしゃんも「どーせやるなら美容外科」と思ってらっしゃいます。そしてまた、キチンとした手術を受けるためには、医者の評価を患者が行うシステムが必要、ととまとしゃんは力説します。

医者ミシュランの必要性とその困難さ
&「有名」美容外科のトンデモ実例談
&Bカップは悲しいよ(u_u)(RealAudio)

 「車1台分お金出すんだから、やっぱりユーザが医者を選べるようになるのは当然。海外では手術例の比較サイトだってある。」というとまとしゃんの主張は全くの正論ですが、しかし、それやったら書かれた医者がヘソ曲げてオペしてくれなくなったらどうしよう、みたいな制動がかかるのもまたやむをえないことかも知れません。

 さて、ここでトンデモなハプニング発生!
 2部に登場した青山弁護士が、突如、壇上に乱入してきました…(笑)

青山弁護士乱入

 そして話はもうぐぢゃぐぢゃに(笑)。
 個々に登場する話題はそれなりに面白いので、そのほとんどを音声データ化しました。ライブだと思ってお聴きください…^^;;

3バトルトーク(1) ・名前の変更は、「男女どちらでも通用しそうな名前なら可」という感覚が
 法曹界では主流。こんなの女性差別。
・当事者は女性差別の実態を把握していない
・MtFの運動は「女性差別してくれ」運動
・書店の男性向けコーナーと女性向けコーナーの品揃えの差
・セックスの話を女性はオープンに話せない
・女性がイってる状態を何人が知ってるか?…誰も手を挙げないよ^^;;
・でもオタクは大丈夫さ(謎)
3バトルトーク(2) ・戸籍の性別を変えられるのかどうか?
・"sex"に関する理解?
・"gender"と"sex"の違い
・"gender"とは?
・母体保護法
・染色体の問題
・出生時の性別判定と戸籍法での性別判定が矛盾している
3バトルトーク(3) ・昨今の「法制化」目指す側の動きはキナくさくないかい?
・政治家はマイノリティの票が欲しいだけ(笑)
・当事者も政治家も両方とも相手をわかってない(笑)
・現状では何も起こらないよ(笑)
・甘い。もうちょっと警戒心を持ったほうがいい。
・法律つくられたらアウトですよ。
・高裁までわざと負けて最高裁でイッパツ逆転、てのはどうよ?
・学者を呼んで、ちゃんと染色体での性別判定のうさんくささを説けば?
・法曹は動かないのでは?
・やっぱり法曹は染色体からは外れられないのでは?
・ニューハーフの世界の裏技(笑)
・そこで法律つくると医療機関指定とかなっちゃって脱法できなくなるよ(笑)
・法律の前に「常識」があるべきだけど、今はその「常識」がないじゃん
・例えば、AVのモザイクって「自主規制」
・でも「自主規制」って結局は合法的な賄賂なんだよね
・アジアだから賄賂はなくならない(笑)
3バトルトーク(4) ・うちら困ってないよ(笑)
・ニューハーフの先輩姐さんたち、フロンティアが切り拓いてきてくれた
・変態扱いもされにくい
・でも、開拓地の食いちらかしはダメだよ!
・闘いの地平を切り開いていかなきゃだめよ
・サラ金規制法ができて、任意整理が商売になるようになった
・我々が開いてきた道を食いつぶされて、今に大変になるよ
・ラクな闘いなんかないよ
・楽しいかどうかは別だけどね(笑)
・明日世の中がすぐ変わることはない。もっと次世代のこと考えてあげよう
・うちら別にタイで手術すればいいんだから(笑)
・次世代にうらまれないようなことをしていこう!
・青山弁護士、退場^^;;
2バトルトーク(5) ・もっと進んで内性器OKになればベストじゃん。可能性はあるよ
・子供作らなくてもホルモン注射不要になるよ
・逆に現状で、性器取っちゃって体壊したら医者は責任取れない
・ホルモン注射したから乳癌になっちゃっても医者は責任取れない
・そんな状況で手術できるかい、という医者の言い分にも一理アリ
・「自己責任」が確立されない限り難しいよ
・欧米では、宗教的・社会倫理的に反する行為を50年かけてやってきた
・下地がないところで是か非かも何もないよ
・少なくとも「なんでも」はまずかろう
・極端な話、借金の踏み倒しのために性転換するとかはまずいよ(笑)
・別にいいじゃん(笑) でも社会のコンセンサスは得られない
2バトルトーク(6) ・国家に認めてもらえればいいってのはもうやめようよ
・情報出して、あとは自分で考えろ、という習慣を培おう
・イスラム圏の女性は不幸せか?
・少なくとも今の日本の枠組みは女性差別だから
 男性が強くしてないとシステムが崩壊する
・日本では若いうちだけ女性を持ち上げて、枠内に押し込める
 30代になるとそれが解けてきて、「ダンナのセックスがヘタ」とかで悩む
・差別するならする、しないならしないではっきりしてくれ(笑)
・でもみんなヒッキーだからさぁ(藁)


 ということで、青山弁護士の登場により、すっかり話題は「人体改造」とはかけ離れたところに逝ってしまいました…(笑)。
 しかも結論らしき結論も出ず。(笑)

 まぁそれでも、前編・後編ともに、出てきたさまざま視座は、これからいろいろと思考を重ねていく上でとても刺激的だったかな、という感じを強く持ちました。
 みなさんのアンケート結果でも、当日思ってたよりは好評だったようで、ホッと一安心です。

※お知らせ:
 とまとしゃんが、9月くらいにプラスワンでトークライブを考えているようです。
 いずみも楽しみに待ってます!ぜひ実現させたいですね(^o^)


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